青春ド真中!
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青春ド真中とは?

 その昔、織田裕二が主演の『踊る大捜査線』という刑事ドラマがありましたが、あれは面白かったですね。今までの刑事ドラマのパターンを崩した作りに意表をつかれ、ぐいぐいと引き寄せられてしまいました。私はすっかり『踊る大捜査線』のとりこになってしまいました。

 刑事ドラマは、星の数ほど有ります。どれもこれもパターン化が進みすぎて、ちょっと食傷ぎみでした。『あぶない刑事』のように、いろいろ工夫して作られた刑事もありましたが、しょせん刑事ドラマです。どんなに形を変えても刑事ものは刑事もの。

 しかし『踊る大捜査線』は、刑事ドラマをパロディーにした青春ドラマだった気配があります。犯人捜しや謎解きよりも、官僚社会を皮肉った元営業マンのドラマでした。もちろん主人公は刑事なんですが、完全に刑事ドラマをパロディーにしてしまっていますね。お笑いにしちゃってます。刑事は、脇役で、主役は官僚社会の中を明るく爽やかに生きる男のドラマになっています。

 それはともかくとして、このドラマを見たときに私は、何か無性に懐かしい気分に覆われました。こういうてあいのドラマは、過去にもあったなあと思いました。それは、ぼんやりと、おぼろげな記憶だったのですが、こんな感じのドラマを見たことがあるような気がしたんです。それが、『青春ド真中』と結びつくまで時間がかかりました。

 さて、やっと『青春ド真中』の話題に入るのですが、このドラマは、当時高校2年生だった私が、リアルタイムで見ていました。しかし、高校生だった私には、内容的には少し難しかったようで、当時はの自分には『青春ド真中』よりも、むしろその後に始まった『ゆうひが丘の総理大臣』の方に熱中してました。つまり、高校時代の私には、『青春ド真中』の本当の良さがわからなかったわけです。それが分かるようになったのは、もう1回再放送を見てからだったような気がします。

 今までの青春ドラマとは、全く違う作りになっていたから、はじめて『青春ド真中』を見たときに違和感を覚えました。だから感情移入するまで時間がかかりました。もちろん面白いドラマだなと思いながら、リアルタイムで見てはいたんですが、当時の私には、このドラマの良さを完全には理解するまで時間がかかりました。というのも、この青春学園ドラマは、それまでの青春学園ドラマのパロディーとして作られていた側面が少なからずあったからです。

 1978年当時は、青春学園ドラマ全盛の頃でした。NHKでは、少年ドラマシリーズという学園ドラマが盛んに作られていましたし、民間放送でも青春ドラマを作られていました。また、各テレビ局では、昔の青春学園ドラマの名作を盛んに再放送していましたから、私たちは、いつだって青春ドラマを見る機会をもっていました。しかも、それらの青春学園ドラマの多くは

『素晴らしい先生が、落ちこぼれの生徒を、スポーツと教育への情熱によって導く』

という感じになっていました。もちろん例外もありましたが、それにしても、ある種の共通点がありました。修養の要素があったり、悩みつつも成長していくといった、ある種の道徳的な部分あったんですね。それまでの青春学園ドラマの多くは、そういうパターンのドラマだったわけです。

 ところが、『青春ド真中』は、そういうドラマではないのです。このドラマの主人公は、道徳的な部分から程遠く、無茶苦茶な人間であり、先生らしくない先生が教師として学校に赴任してくるところから始まるのです。それに対して生徒の方は、まるで逆で品行方正なんですね。大人なのです。

 先生が子供で生徒が大人。

 しかも、学園ドラマの定石であるところの『ツッパリ君』たちが、存在してないんですね。『落ちこぼれ君』はいますけれど、先生の情熱で改心すべきワルというわけではありません。むしろ先生よりも、常識人で、大人なんです。そして、この大人びた生徒たち、そういう存在を相手に、子供じみた先生が格闘するというドラマなんですね。生徒と先生が、まるで逆転してしまったドラマなんです。

 だから当時高校2年生だった私は、この『青春ド真中』に違和感をもちました。印籠を見せない水戸黄門を見てしまったような違和感を感じてしまった。青春ドラマとは、素晴らしい先生が、落ちこぼれの生徒を、スポーツと教育への情熱によって導くドラマだと思っていた私は、「おや?」っと思ったんですね。これは、普通の刑事ドラマだと思って見始めた『踊る大捜査線』に「おや?」という違和感を覚えたのと同じ感覚でした。

つづく