青春ド真中!
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■1話

01.優しさ
02.青春ドラマを否定した
03.踊る大捜査線
04.オープニング
05.3人の先生と下宿
06.修学院高校
07.校長と教頭
08.バクダンの過去
09.精密に設計されたシナリオ
10.これぞ学園ドラマの傑作

10.これぞ学園ドラマの傑作

 『青春ド真中』が、青春学園ドラマの傑作であると私が確信したのは、このテーマを1話で取り扱っていたからです。

 2話以降、バクダン(中村雅俊)は、生徒と一緒になって馬鹿なことばかりやっていますが、その馬鹿さ加減は、後続番組の『ゆうひが丘の総理大臣』の総理(中村雅俊)の馬鹿さ加減と異質な気がします。総理は、たぶんに天然キャラである可能性が高いのですが、バクダン(中村雅俊)は、天然も入ってはいますが、確信犯として、わざと馬鹿をやっているような気がします。

 1話の名場面にこんなシーンがあります。校長先生が、学園のできごとをそっちのけで貼り紙ばかり貼っているのをみてバクダンが逆ギレするシーンです。

「おい、よせ!」
「また(反則切符を)1枚!」
「放せよコラ、ヘー(平先生)」
「・・・・」
「どうして、よってたかって学校をつまんないところにするんだよ」
「・・・・」
「よってたかって学校をつまらないところにするんだよ」

 理想もないも無い、単なる、その場をしのぐだけの職員であった校長先生。まるで平先生(秋野太作)の将来を見ているような気がしますが、そんな校長先生にバクダン(中村雅俊)は、逆ギレして噛みつきました。

「校長! あんた校長なら校長らしくね、こんなものベタベタ貼っている暇にですね、もっと生徒が生き生き来られるような学校になるよう考えたらどうですか?」
「・・・・」
「下駄箱の件にしたってですね、何が手前3センチだ・・・・」
「・・・・」

 しかし、なぜか、バクダン(中村雅俊)は、校長先生への攻撃をやめます。校長先生を攻撃しても、学校が面白くなるわけがないんですよね。バクダン(中村雅俊)は、そのことに気が付いたのかもしれないし、攻撃された校長先生が何も言い返さないのに、絶望したのかもしれません。いや、きっとそうです。そうに違いありません。バクダン(中村雅俊)は、密かに校長先生の反撃を望んでいた。しかし、校長先生は
「・・・・」
だけです。まるで手応えがないんです。敗戦で、負け組として骨抜きにされてしまったのか、何も反論してこない。反骨精神が何もない。バクダン(中村雅俊)に対して、何も言い返せない。つまり、この校長先生というのは、当時の日本(現在もか?)の大人をそのまま反映していたような気がします。多かれ少なかれ、当時の日本人は、この校長先生のようなような無気力、いや常識ある大人だったのかもしれません。

 けれど逆にここで、もし校長先生が反撃してきたら?
 バクダン(中村雅俊)はどう反応したか?
 興味深い仮説でもあります。

 バクダンと校長が、とっくみあいの喧嘩をすることにより、
「学校は、つまらないところか?」
という問いかけに、バクダンなりの回答がでたのかもしれません。

(余談ですが、バクダンは、4話や12話などで、「勉強は、つまらないのか?」という問いかけも行っており、それなりの回答を得ています。4話では、劣等生にとって、勉強はつまらないものかという問いかけをしているし、12話では、優等生に、優等生なりの「勉強は、つまらないのか?」という問いかけも行って、それぞれ個別に別の結論をだしています。このへんが、『青春ド真中』の凄みでもあると思っています)