青春ド真中!
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■2話

01.勉強という命題から逃げない
02.有沢健太と松本元を配置した
03.裸の女とエッチ度テスト
04.有沢の正体に迫る
05.松本の怒り
06.あれる松本・もとに戻る有沢
07.家庭環境をみせないつくり
08.そしてバクダンは
09.そして有沢は
10.そして平先生たちは



5.有沢の正体を知った松本の怒り

 有沢の正体を知った松本の怒りといったら大変なモノでした。そしてあの怒りは、騙されたという感じの怒りでしたね。松本元(草川祐馬)は言います。

「おれはな、金持ちのくせに貧乏人のふりをするやつ、頭の良いくせに出来の悪いふりをするやつ、そういうやつが一番嫌いなんだよ。お前が、そういうやつだとは思わなかった」

 このセリフは、「俺は偽善者は嫌いだ」と同義語ですが、面白いことに有沢健太(井上純一)も、同じようなことをドラマで言ってます。

「元のやつ、本気になって聞いてくれたよ。今までの奴は、表面ではウンウン聞いているふりをしていたけれど、腹の中では他のことを考えているんだ。(今まで)そういう友達ばっかりだったんだよ。」

 たしかに松本元(草川祐馬)は、有沢健太(井上純一)のことをよく思いやります。6話と9話をみればわかります。それに有沢健太はいたく感激しているわけですが、松本元は、有沢健太がワザと馬鹿なふりしていたことに大激怒しました。裏切られたと感じたのか、ものすごく激怒しました。松本元は、そういう嘘が心底きらいだったんでしょうね。

 松本元にしてみれば、自分たちと付き合うのに、どうして馬鹿なふりをするんだ? 別に優等生のままつきあったっていいじゃないかという憤りがあったんだと思います。それを馬鹿なふりしないと付き合えないというのなら、松本元たちを、ある意味において見下しているのではないかと感じたにちがいありません。だとすると松本元の怒りは、まっとうな怒りであり、悪いのは有沢健太の方だともいえます。

 さて、この2話ですが、普通のドラマなら友情回復がテーマだったと思います。もし『飛び出せ青春』や『ゆうひが丘の総理大臣』といったドラマであったなら、松本元と有沢健太が、もう一度、仲をとりもどすことによってハッピーエンドになったに違いありません。しかし、『青春ド真中』においては、そうは問屋がおろさないわけがありました。

「学校は楽しいところではないのか?」

という大テーマを外すわけにはいかないために、単なる友情をテーマに物語を終わらせるわけにはいかなかったのです。だから番組は、松本元と有沢健太の友情物語で終わらせていません。そこが『青春ド真中』の凄みというか、ドラマとしての恐ろしいまでの切れ味なのですが、それについては、別の機会に述べます。