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7.島田とバクダン島田真理(根本きよみ)は、登校中、小森先生(神田正輝)になぐられ、帰れと怒鳴られ、学校に行く資格はないと言われて、学校をすごすごと帰って行きました。それを知ったバクダンは、教務室の小森先生に文句を言います。「あんまり酷いことをするからですよ島田が」 「学校に行く資格が無いというほど酷いことですか」 「あの子は、教師を困らせるために学校に来ているんです。僕を困らせるために学校にきているんだ。僕だけならいいですよ。宮本の心まで、あんな酷いやりかたで傷つけるなんて、僕には許せないんだ」 「先生は、できの良い生徒のことしか考えてないですね」 「あなたは出来の悪い生徒のことしか考えないじゃないか」 「いや、それは・・・・」 小森先生は、完璧にバクダンの事を誤解しています。バクダンは、決して出来の悪い生徒のことしか考えないわけではないことは、全話というして一貫しています。これは『ゆうひが丘の総理大臣』の総理と比較するとよく分かりますが、バクダンの行動基準は、学校を面白くするという単純な1点ですから、出来の善し悪しで生徒を判断していません。(逆に総理は、出来の悪い生徒のことしか考えないきらいがあります) 逆に言うとバクダンも、小森先生を誤解しているわけで、小森先生だって、できの良い生徒のことしか考えてないと言うことはないですね。小森先生の判断基準は、出来の善し悪しではなく、真面目かどうかという1点です。それは、4話と7話を見ればよくわかります。 ようするに二人は、おそろしく単純な人間であるということです。それは、ともかくとして、小森先生と話してもらちがあかないと思ったバクダンは、島田真理をさがしに息ました。すると萌子先生(あべ静江)が呼び止めました。 「先生、島田真理のところに行くのですか?」 「そうですよ」 「そっとしておいた方がいいと思いますわ」 「そっと?」 「あの子は先生の手に負える子ではありませんわ」 「なに?」 「ああいうタイプの子は、周りから言われると、かえって逆効果になるんです」 「先輩面して偉そうなこと言わないでくださいよ」 萌子先生(あべ静江)の忠告に、バクダンは聞く耳をもちません。 それどころか怒ってしまいました。 それにしても、どうして萌子先生は、こんな忠告をしたんでしょうかね? ひょっとして身に覚えがあるのでしょうか? それとも島田真理に、自分と同じ危険な香りを感じ取ってしまったのでしょうか? そういえば、島田真理も萌子先生も、非常に恐ろしい一面をもっています。同類というか、危険な同一人種の臭いがします。 ![]() それは、ともかくとして、バクダンは島田真理をほうってはおけなかった。夜の町を徘徊する島田真理を放ってはおけなかった。だから島田真理を追いかけ回し、それを厭がった島田真理は、バクダンを痴漢呼ばわりし、助けを求めたのでした。そして、もう少しで新聞だねになるところになり、バクダンは、教頭先生から首を宣告されたのです。 そして、首になって落ち込むバクダンに萌子先生は言います。 「だから私、先生に申し上げたでしょ」 「え? 何をですか」 「あの子は、そうっとしておいた方がいい、先生の手には負えないって」 「何が、そおっとした方がいいですか! 生徒が学校に出てこないのに、そうっとしとけって言うんですか。生徒が寂しい思いをしているのに、ほっとけっていうんですか!」 「・・・・」 「手に負えようが、おえまいが、ほっといたりできるか!」 バクダンは、萌子先生に逆ギレしたのでした。それにしても、このバクダン。ぜんぜん自分がしたことを後悔していませんね。この論法だと、バクダンは、結果よりも、行為や行動を重視しているようです。そして、それは12話をみても分かります。 |
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